DV彼氏と別れたいあなたへ。
また、特徴を見定めて早めの対処をしなければ、別れたくても別れられなくなってしまいますよ!
DV彼氏と別れたい。DVとは何か?
ドメスティックバイオレンス(DV)は、親密な相手からからの暴力のことです。
新聞やテレビでは、パートナーからの悲惨な身体に及ぼす暴力がDVとして報道されています。
しかし、実態はそうではありません。
「DVは親密な相手からの執拗なコントロール」としたほうが真実に近いです。
DVはその場限りの怒りとは反対で、加害者は相手を継続的に支配しています。
DVはおどかすことで相手を支配しようとする、加害者の継続的なテクニックなのです。
相手を支配して思い通りにコントロールするために加害者がとる手段が暴力なのです。
身体的暴力ではなく、精神的暴力や経済的暴力を手段にして相手の体を傷つけずにコントロールする加害者も実はとても多いのです。
支配・被支配の関係は周りの人からは分かりにくく、当事者間で空気のように漂っているものです。
しかし、当然のことですが、彼氏彼女の関係で、どちらかがどちらかを支配する権利をもつことは本来あり得ないことです。
暴力をふるっていい理由なんてどこにもありません。
一緒にいる時に起こる彼氏からの暴力は犯罪なのですから。
DV彼氏と別れたいなら特徴をチェック
・DV彼氏の言うことは絶対だ
・自分の希望をDV彼氏に伝えるのはとてもエネルギーがいる
・DV彼氏が帰ってくると緊張する
・DV彼氏を恐れている
・DV彼氏がいる前では電話はしたくない
・DV彼氏を待たせることができないと感じている
・自分がどう感じているかより、DV彼氏が怒らないかが基準になっている
・予定より遅く帰るなんてできない
・自分の好みよりもDV彼氏の好みを最優先する
・DV彼氏の言動に意見できないと感じている
・たとえ間違っていても、DV彼氏に同調しなければならない
・DV彼氏に自分の本音は絶対に言えない
・DV彼氏が怒り出すと、なんとかなだめようとする
・DV彼氏の機嫌が良い状態であるために、なんでもしてしまう
・どんなに楽しんでしても、DV彼氏の機嫌が悪くなるともう楽しめない
・DV彼氏のセックスの要求は断れない
・DV彼氏の気に入らないことをすると暴力を振るう
1つでも当てはまる項目があるのであれば、現在付き合っている彼氏は残念ながらDV彼氏の特徴に当てはまっていて、あなたの行動や思考を抑制している可能性があります。
DVにはサイクルがあります
①まず、暴力の爆発があります。
②次に、被害を受けた側が、自分を責めます。
③そして、爆発したパートナーが一時的にあやまったり、やさしくなったりします。
④多少の緊張はあっても、生活がこなせる時期になります。
「この状態が続くならわたしたちやっていけるかも」と希望をもったりします。
⑤しかし、まただんだんとパートナーの機嫌が悪くなりだし、再び緊張が高まります。
⑥何かが引き金となって暴力が起こります。
これがグルグルと繰り返されるのがDVの特徴です。
DV彼氏が爆発しても、次の日には優しくなってあやまってきたりすると、
「もしかしたら暴力がなくなるかもしれない」と期待をもつことで、関係を続けてしまうのです。
緊張→緩和→緊張→緩和を繰り返されると人間は、「離れることはできない」・「この関係の中でうまくやっていきたい」と感じるようになってしまいます。
一時的に謝っても・・・
加害者はいつも暴力的で残忍な行動をとるわけではありません。
特に暴力をふるった後は、「もう絶対にしない」と誓って愛情深い態度をとることが多いです。
しかし、DVを行う人は、暴力をふるうと自分の思い通りに物事をすすめることが簡単だと学んでしまっています。
後悔し、謝り、許しを乞うのは、加害者が被害者を支配するためのひとつの方法なのです。
加害者が暴力をやめるのは稀で、何かしらの介入がない限り続き、暴力はどんどんひどくなる傾向にあります。
暴力を使わないで、相手も自分も尊重する関係を築くには、今まで学んでしまった簡単な方法を使わないよう学び落としていく過程が必要です。
しかし、DV彼氏は、「DVについてよく分かった悪かった。」と言ってくることがあります。
DVをもう終わったこと、過去のことと簡単に処理しようとしているのです。
もし本当に自分のした過ちに気付いたのなら、それは現実に直面するというスタートラインに立ったに過ぎません。
分かり始めた第一歩であり、「もう終わったこと、解決したこと」では決してないのです。
「謝ったのだから許すべきだ」という発想そのものが間違っているのです。
謝る側にできることは謝ることのみです。
許すかどうかの決定権は相手にあるのですから。

DV彼氏の暴力の特徴は?
たたく、壁や床に押さえ込む、つねる、つばをかける火傷させる、飲食・睡眠・薬をとらせない、首をしめる、咬む、監禁する、むりやり触る、凶器を使う、振り回す、蹴る、道をふさぐ、家から追い出すなど。
体を傷つける暴力は様々な特徴があります。
食べ物や飲み物、薬や睡眠を制限される、薬物をうたれるということも体に大きな影響をもたらします。
暴力は一般的に言われる、こうした身体的暴力だけではありません。
DVとは、相手を支配し、コントロールすることです。
暴力はそのための手段なのです。
性的暴力
相手の気持ちや体調を無視してキスやセックスを強要する、避妊に協力しない、エッチなビデオや雑誌を無理やり見せるなど。
避妊をしない性的暴力による望まない妊娠や中絶が女性の体や精神に与える被害は重大です。
また、DVのある関係では妊娠中に暴力が始まったり、悪化する危険性が非常に高くなります。
流産や早産につながり、母子にあたえるダメージは計り知れません。
経済的暴力
お金を出させる、借りたお金を返さない、借金させる、バイトさせるなど。
経済的暴力は、暴力と気付きにくいところがありますが、
経験している人は多いでしょう。
逆にバイトや習い事を辞めさせることで、束縛するケースもあります。
精神的暴力
ブス、ばか、クズなど傷つく言葉で呼ぶ、無視する・どなる・机をたたく・ものにあたる、
オマエが悪いと長時間説教するなど。
言葉によって人は傷つき、自尊心が下がります。
また、「もう一度あんな目にあいたいか」などと言われれば、実際には手を上げなくても同じような恐怖を感じます。
https://trbootstrap.com/archives/71451
なぜDV彼氏と別れられないのか
ドメスティック・バイオレンスを受けていない人から見れば、DVがなぜ取り返しのつかなくなる地点まで長引き深刻化してしまうのか、
また、DV被害者はなぜ加害者からさっさと離れないのか、と疑問に思うこともあります。
その理由は、被害者であるはずの側が、「自分が我慢すれば、相手は後悔して、いつかは気付いてくれて、そのうち2人の関係も元通りになる」と間違った考えをもって、相手の下手に出るような行動を繰り返し行なってしまうからです。
そうすると、加害者はそのような従順な相手を見て、ますます相手を下手に扱ってしまうのです。
またDVを行なうような人は、上手に相手をコントロールする術も持っていて、一方的に暴力だけを与え続けえるわけではなく、たまに優しくして、相手の自尊心を満たしてあげることも忘れません。
そうして、
「俺はお前がいなければダメなんだ」とか、
「お前のことをわかってあげられるのは俺だけだ」
といったような相互依存の環境を作り上げてしまいます。
他にもDV被害者がDV彼氏と別れられない理由として考えられるものを以下にまとめます。
DV彼氏と別れたいけど…暴力を認められない
・暴力と認めたら、自分がみじめに思えるから
・暴力をふるうパートナーのことを悪い人と思いたくないから
・今の生活を続けられなくなるのが嫌だから
・自分の人生が否定されてしまう気がするから
・認めることは自分のプライドを手放すように感じるから
・受け入れなければ希望をもっていられるから
・恥ずかしいから
・人に見下されるのが嫌だから
DV彼氏と別れたいけど…未来の不安や希望
・金銭的理由
・パートナーが変わってくれるかもしれない
・二人の関係に関する約束
・寂しさ
・新しい彼氏を見つけたくない
・家、クルマなどの財産を失う不安
・家族の名誉を守るため
・彼氏がいないと嫌
・DVを受けたという烙印
・まだ彼氏を愛している
・行き先がない
・一人暮らしはしたくないから
・社会的地位
DV彼氏の特徴や心理を考える
どうして暴力をふるうのか暴力をふるう相手について考えてみましょう。
DVをする人は相手を「よく思われたい相手」と「見下す相手」に分けています。
そして前者には暴力を使わず、後者には支配的・暴力的な面を現します。
態度を使い分ける基準は、性別、職業、学歴、年齢、人種など様々です。
加害者は親密な彼女に対してだけ暴力をふるい、その他の全ての面で普通の生活を送っていることが多々あります。
仕事をもち、周りからは信頼されて良い人だと思われていることが多いのです。
ですから、DVの現場を見たことのない人に、自分が暴力をふるわれている話をしても、理解してもらえず、孤立してしまうことがあります。
「DVは暴力をふるってしまう病気なのでしょうか?」という疑問を持つ人もいると思います。
病気ではコントロールできませんのでしかたのないことです。
しかし、DVをする人というのは、相手との関係性を見て態度を変えています。
よく思われたい相手の前では暴力を使わないでいられるのは、DVは病気によるものではなく、相手を見極め暴力を選択しているからなのです。
では、なぜ暴力をふるわれる彼女は「よく思われたい相手」のエリアに入れないのでしょうか。
彼女は、それこそ一番「よく思われたい相手」であって当然ではないでしょうか。
そこには、「そうしてもらうのが当たり前」という特権意識があるため、DVが起こるのです。
特権意識を振りかざしていい相手には良く思われる必要はありません。
むしろ、威圧的にふるまい、支配して特権意識を振りかざしておいた方が、本人にとっては都合がいいのです。
DV彼氏の特徴や心理
・嫉妬深い
・所有欲が強い
・暴力を正当化する
・執拗なまでに言いわけ的な説教をする
・男は・・・女は・・・という性役割意識がとても強い
・自分の思うようにならないと、相手のせいにして怒鳴る
デートDVってなに?
デートDVを知っていますか?
あなたも被害者かも知れません。
デートDVとう言葉から、デートDVとはデートの最中の暴力であると考える人がいますが、これは誤解です。
デートDVとは、交際相手から受ける暴力のこと。
恋愛関係全体のおけるDVのことなのです。
なぐる・けるといった身体的な暴力だけではなく、言葉による、精神的な暴力、交際相手以外の人との付き合いを制限するような社会的暴力など、相手を一方的に支配しようとするものです。
デートという言葉から誤解を生じさせることもあるでしょうが、特徴を示すためにつけられたと理解しましょう。
あえて言えば、デートをするような関係におけるDVという意味に理解することもできます。
高校生や大学生の間でもデートDVの被害者が増えています。

二人の関係は大丈夫?
怖い思いをしている、つらいけれどがまんしているなど、二人の関係で感じているなら、それはデートDVです。
「もしかして・・・」と思ったらすぐに相談してください。
二人の関係チェック
・相手との約束を何よりも優先する
・いつも連絡がとれるようにしている
・自分のスケジュールは前もって伝えておく
・相手以外の異性とは仲良くしない
・携帯電話には異性の連絡先を入れておかない
・相手の機嫌をいつも気にしている
・相手の好みに合うように振舞っている
・怒鳴られたり暴力を受けたりするけれど、自分にも悪いところがあるからだと思ってしまう。
・暴力を振るわれたことがあるけれど、メチャクチャ優しいときもある
上記に一つでも当てはまれば、デートDVの可能性があります。
「少しくらいつらくても、がまんしよう」
「カレがヤキモチを焼くのは愛してるから・・・」
「怒られるのは、自分が悪いから」
あなたは、交際相手との関係をそんな風に考えていませんか?
あなたが自分の意志を置き去りにして、相手の機嫌を気にしながら行動するようになったら、それはデートDVといえるかもしれません。
束縛されるのは愛されているからでしょうか?
暴力をふるうのは愛情の表現でしょうか?
私たちは性別に関係なく、お互いの個性を認め合い、お互いを大切にしながら生きていく権利があります。
一方的に自分の価値観を押し付けたり、思い通りにしようとしたりすることは愛ではなく、暴力です。
暴力は犯罪なのです。
デートDVと思ったら
なんらかの暴力を受けた高校生のうち、大半は友達に相談しています。
でも、友達や自分たちだけでは解決できないこともあります。
相談を受けた場合
友達のようすがおかしい!DVにあっているのでは・・・
DV被害の相談を受けたけれど、どうしていいかわからない・・・
そう感じたとき、あなたはどうすればよいでしょうか?
DVの問題は専門の相談機関や、DV・デートDVについて書かれた本などから情報を集めるのが一番です。
それよりなにより、自分たちで抱え込まないでください。
つらい・こわい・どうしようなど困ったときは、専門の相談機関に相談してみましょう。
もしかして・・・と思ったら、そこにはなにか問題があるはずです。
一人で抱え込んでいては危険です。
こんなことぐらいで相談するのは恥ずかしい、自分にも悪いところがあるから、とガマンしないで、必ず相談するようにしましょう。
彼氏によるデートDVの実態
12歳から21歳で交際中の3組のうち、1組にデートDVが起きていると言われています。
そして、高校生と大学生の4人に1人が、デートDVを経験しています。
あなたはパートナーとの間にこんなことはありませんか?
・電話に出なかったり、メールにすぐ返信しないと怒られた。
・着信・発信履歴を勝手に見られた。
・1日に何度も行動を報告するよう命じられた。
・専用の携帯電話を持たされていた
・携帯電話を壊された。
・GPS機能を使って居場所を確認された。
このような携帯電話に絡む被害が増大しています。
これらは全てデートDVと言えます。
また恋人との間で、
・機嫌が急に悪くなったり、優しくなったりして、相手にいつも気を使わされる。
・行動を制限される。
・言葉で嫌な思いをさせられる。
・友達との用事を無理に断らされた。
・貸したお金を返してもらえない。
・友達や家族に連絡をとることを嫌がられる。
などの強制行為もデートDVとなります。
デート中のDVは一度おきるとまた起きやすいものです。
そして、だんだんとエスカレートしたり、長引いたりすることが多い傾向にあります。
しかし、「もしかして、これってデートDV?」と感じている人の中には、DVを受ける側にも悪いところがあると感じている人もいます。
嫉妬が暴力をふるう最も大きな理由にあげられ、4分の1の被害者が相手のDVは自分への愛情を表す手段として使われたと考えています。
被害を受けていても、そもそもDVと思っていない人もいるのです。
DVについて学んだり、自分の人権感覚、自由感覚を高め、被害を自覚する必要があると思います。
デートDVの背景には、嫉妬という感情が存在している場合が非常に多いです。
嫉妬事態は否定すべき感情ではありませんが、嫉妬から始まるDV、例えば、自分以外の友人とのおしゃべりや付き合いを邪魔したり、
いつでも携帯電話がないと怒り出したり、殴ったり、性行為を強要したりなど、「好きだから」、という理由で何でも許されると思い込んだ男性の行為に対して、愛情からくる嫉妬感情として受け入れ、拒否ができない若者特有の愛情と嫉妬の違いがつかず、それがデートDVの背景になっているのです。
若者の特徴とデートDV
DVはどの年代にも、結婚関係にもあるものですが、特に若者は、若いがゆえに経験が少なく、だまされやすい、急速にのめりこみやすい、支配されやすい、といった特徴があります。
職場の男女差別や夫婦間での育児・家事の分担の不平等などを経験しておらず、ジェンダーに無批判である傾向もあります。
人間の汚さ、ダメさ、弱さなどを知る機会も少なく、DVの概念を知らないので、自分が経験していることが何なのかわからず、嫌なことがあったとしても、自分が被害者であると思いたくないので、誰にも話さない傾向もあります。
また、愛をドラマチックにとらえている面もあって、嫉妬や束縛が愛情の表現だと思い込んでいる子もいます。
愛を良い意味でしかとらえず、そこに危険性、支配、暴力、嘘などがあることを知らない。
恋愛関係はいったん始まったからもうそれで完成というものではなく、適度な関わりあいを学び続け、二人で育てていくものなのに、そのことを知らない場合も多いのです。
「こういうのが普通、誰でもやっていること」などと言われると、他を知らないのでそうしないといけないと思いがちになります。
若者は大人ぶりやすく、特に年上からちょっとした理屈で話されたり、お説教されたりすると、コントロールされれやすいのです。
また若者は、別れの経験も少なく、別れる力も足りません。
相手が泣いてすがってきたり、謝ってきたり、優しくしたりしてくると、混乱します。
こういうことが重なって、デートDVの被害に合って苦しんでいる子が多いのです。
被害者になりやすい性格
暴力を振るわれる被害者にもタイプや性格があるのではないかと思いがちです。
しかし、デートDVも配偶者間のDVと同様に、時間がたつにつれて加害者は、親密な関係のなかでパートナーを支配し、恐怖を与えて服従させるような結果になるのですから、誰もが被害者になる可能性があります。
以前は、
自分では何も決められない
おどおどしていて自信がない
相手に媚びる傾向がある
何事にも消極的
対人関係が攻撃的である
精神疾患がある
などがDV被害者の共通するタイプや性格であり、DVを受けやすい人が存在するといわれていました。
しかしこれは、支配関係になったことによって起こる無力感やDVが及ぼす精神面への影響であり、被害者がもつ、もともとのタイプや性格ではありません。
もちろん年齢にも関係なく、中学生のカップルにもデートDVは存在します。
また、DV家庭に育った子ども達がデートDVの被害者や加害者になりやすいと明言している研究結果もありません。
ただし、親のDVを目撃している若者は、子ども虐待の被害者であり、暴力的な態度や行動にでる可能性はあるかもしれません。
世代間連鎖のデートDVもありますが、非暴力の家庭の子どももデートDVの被害者にも加害者にもなる可能性はあります。
つまり、誰でもがDV被害者になる可能性があると言えるのです。

彼氏のデートDVでの被害
デートDVも、配偶者間DVと同じで、少なくとも親密な間柄と周囲から見られている関係で起こります。
そのため、DVがあっても愛情の衣をかぶっているために、被害意識がもちにくかったり、2人の間で起こっていることに、周りの目が及ばず、被害の発見が送れがちになります。
また、親密で閉じた関係で起こるDVは、婚姻していようといまいと、反復継続し、エスカレートします。
被害者がDVで被害を受けていると認識することは、被害から脱却するうえで、何にもまして重要です。
被害者が加害者の理不尽な攻撃を受け入れ、我慢し、順応しようと努める限り、DV加害者は被害者に対する自己の優位に満足して甘え、さらにDVに頼って被害者への支配を強めようとするからです。
そもそも、交際中の当事者は、交際を通じて、自分と相手との相性を確かめ、愛情に胸躍らせ、幸せを得ようとするものですから、その交際がどちらかにとって苦痛であるならば、別れるのが自然です。
しかし、DV加害者のなかには、別れることを許さないという危険なタイプの人物がいます。
こういう加害者は、それまでに被害者に対しても危険な暴力や脅迫をし、性格傾向もキレやすく、被害者に対しては攻撃を制御できないことが多いのが特徴です。
また、被害妄想やアルコールなどへの依存傾向があり、被害者に対して異常な嫉妬や執着を示し、職業や社会的評価などで失うものがないなどの制御要因が欠如するなどの特徴を備えていることも多いようです。
彼らは被害者がDVや支配から逃れようと、別れ話を切り出したら逆切れして、ストーキングをしたり、見境ない暴力を振ることがあります。
他にも交際を口実に呼び寄せた女性を長期にわたり監禁し、虐待し、死に至らせるというケースも起こっています。
彼氏のデートDVによる影響
デートDVは、人権問題や男女平等などにかかわる重大な社会問題です。
それに加えて、デートDVは被害者の身体と心をむしばみ、これから人生を切り開いていく入り口にいる思春期・青年期にある若者の日常生活にも影響を及ぼしていきます。
デートDVで殴る、蹴るなどの身体的暴力が振るわれた場合には、打撲、擦り傷、小さな切り傷、捻挫、突き指など様々なキズを負います。
ひどいDVの場合には、骨折することもあります。
他人から見えやすい腕や顔を負傷することもありますが、衣服で見えにくいところを加害者はあえて選び、胸部、乳房、腹部にキズを負わすこともあります。
さらに、DVが反復しエスカレートしていく恐怖におびえることによるストレスから、慢性の頭痛や腹痛、腹部・胃腸の障害、動悸、めまいなどを生じることもあります。
次にデートDVのなかでも性的暴力の場合は、避妊に協力しないために妊娠することがあります。
妊娠の結果として、人工妊娠中絶をすることになると、合併症になったり、私が赤ちゃんを殺した、産んであげられなかった、という自責の念が強く残ることもあります。
他にも生活への影響として、
他人との人間関係を持ちにくくなった
親や家族との関係が悪くなった
何もやる気が起こらなくなった
男性不信になった
物音や人影におびえるようになった
一人になるのが嫌だった
などの影響が挙げられます。

彼氏の束縛とデートDV
別の男性としゃべっただけで不機嫌になる彼氏。
他にも男性のいる飲み会に行こうとするだけで怒る彼氏。
毎日メールのチェックをしてくる彼氏。
彼らはデートDVと言えるでしょうか。
付き合う上で、相手に束縛されるのは嫌だという女の子はいますが、逆に、ある程度は自分に気をかけてくれていることを確認するために、束縛されることを受け入れている子もいます。
最近の女の子には、「相手にコントロールされているようで嫌だ」、という子よりも、
「相手に気にかけてもらいたい、それがちょっと束縛っぽくてもいい」
「気にかけてもらえないと愛されている気がしない」
と考える傾向があります。
また、そういう子たちの特徴に、相手に「怒鳴らないで」と言えないという点があります。
いわゆる言葉の暴力について抵抗できないのです。
怒鳴られている時というのは自分に非があると思っているのです。
でも、彼が怒鳴るようなことをしたのかというと、例えば彼の大事なものを壊したりだとか、約束をすっぽかしたりだとか、たしかに相手を怒らせはするかもしれませんが、
その程度であなたは恋人のことを大きな声で怒鳴ったりするでしょうか。
怒鳴る前に物を壊したときにケガをしなかったかとか、約束に遅れたのは何かあったのかとか、そういうことを心配するのが本当の恋人のはずです。
自分の怒りにまかせて怒鳴るような彼氏はDV彼氏だといえます。
DV彼氏と恋愛幻想
デートDVが、DVの一つの形であることに間違いはありません。
しかし、当事者たちはそのことになかなか気がつきません。
男性が暴力をふるっているということを、どう客観的に女性が感じられるかがポイントなのです。
デートDVの一番の特徴は、恋愛幻想にはまってしまうことです。
何かおかしなことをされても、「愛されている」、と感じてしまい、深みにはまっていってしまうのです。
ひとりはさびしい、支えて欲しい、結婚したい、恋愛したい、守ってほしい。
いったん関係をつくったら、2人の境界線はなくなり、他の人を好きになってはダメで、継続するのがよいことで、そこには、優しく誠実であらねばならないという約束・契約があり、
関係を大事にしないと、裏切り・冷たい・いいかげんと非難される暗黙のルールがあります。
恋愛すれば、相手に合わせプレゼントしたりデートしたりすべき。
2人の間に秘密はダメで、嫉妬しても当然。
その恋愛の最終形態が結婚。
結婚に至った愛は成功した恋愛であり、素晴らしいもの。
このような恋愛観が本当に正しい恋愛だとすれば、デートDVはほとんど不可避であると言っても過言ではありません。
このような恋愛観では、別れないためには束縛してもいい、嫉妬してもいいということになってしまいます。
デートDVに遭いながら、できちゃった結婚へ至るケースは多くあります。
それは、「できて結婚してくれたのだから、遊びじゃなかったんだ。」と思うからなのです。
しかし、暴力をふるう男性はとにかくすぐに結婚したがるという傾向もあるのです。
恋愛中は、デートでのセックス強要は女性のほうも受け入れやすいでしょう。
それはデートのときだけのことで、毎日強要されるわけではないからです。
相手が嫉妬することも理解できるのは、お互いに離れている時間が長いからです。
ところが、結婚して一緒に暮らし始めると状況は変わります。
加害者になるような男性は、女性の居場所と時間を独占できて安心し、露骨に暴力支配を始めるようになります。
携帯による支配
今どこにいる?
誰と会っている?
昨日のあの番組見た?
今日の服装は?
何時に用事が終わる?
こんなメールが彼氏から彼女に一日中送られる。
返事をしないと電話がかかってきて、なんで返信しないんだ!
と怒鳴られるので、彼女はいつも携帯を気にしていなければならない。
家に忘れたら、大変なことになる。他にも、彼女の携帯を取り上げて、メール・電話履歴の確認をする彼氏。
アドレス帳の他の男性のアドレスを勝手に消す彼氏。
GPS機能で彼女の位置を常に把握している彼氏。
こんな彼氏をもった友達は周りにもいるのではないでしょうか。
彼らはデートDV彼氏です。
彼女たちはなぜ、この重苦しさに耐えられるのでしょう。
それには、周りも関係しているのです。
頻繁なメールが愛情に見えるから、うらやましがったりする。
だから本人も勘違いをしたりします。
24時間私のことを考えているのね、とロマンティックな幻想に浸りたいし、自分も24時間あなたのことを考えているわ、と証明するのが愛情だと思っているのかもしれません。
付き合い始めの一時はそんなこともあるかもしれませんが、時とともに落ち着けば、24時間行動を知りたい彼氏など、DV加害者以外にはいないでしょう。

DV彼氏と別れたい!特徴まとめ
ここでは、DV彼氏と別れたい方へ特徴や心理について書いていきました。
ここで書かれているDV彼氏の特徴に当てはまることがあれば、彼氏と距離を取ることも必要です。
自分1人で抱え込まず、必ず誰かに相談するようにしましょう。